ふと、想ったこと

人が育つ研修

ずっと購読を続けている「致知」という雑誌。

7月号に掲載されていた記事で、トヨタ自動車の技監を務めておられた林南八氏のこの言葉にを思わず目が止まった:

 最近は人材育成などと言って、どこの企業も人事が張り切ってますけど、教育なんかやったって人は育たない。知識は一人が百人、千人に対して教育できる。でも、意識はマンツーマンで教えるしかないんです。
(中略)「知識を与える前に意識を植えつけろ」とよく言ってたように、知識を先に教えると、「あっ、それ知ってます」と頭でっかちな人間になっちゃう。反対に意識をまず植えつけてから知識を教えると、どんどん仕事ができるようになっていくんです。

コーチとして独立する前は、企業の人材教育を担当していたから、ただの知識だけを教える教育では人が育たないことは痛いほど経験していた。

だから自分が教える立場になったときは、ただの知識だけでなく、参加者の心に「感動」を届けられるようになりたいとずっと思ってきた。人は感動すると、心が動く。そして、心が動くと、行動が変わっていく。

行動が変わることで、「人が育つ」にやっと繋がるのだ。

ただ、限られた時間内で、その人の日常の行動がすぐ変わるほどの研修を行うのはなかなか難しい。

時間が限られた研修の中で教えるときは、自分の中でも「賭け」みたいなものもあって、スキルを教えることよりも、受講者の心に何かを残せる演習をして、その心に残ったことが、後にその人を育てる何かの種になったらいい、とそちらに重点を置いてやっているが、それが良いのかどうかを、ずっと悩み続けている。

そんな中、林氏のこの言葉に、今の自分のしていることに、何か認知を受けたかのような気持ちになった。

「意識をまず植えつけてから知識を教えると、どんどん仕事ができるようになっていく」

スキルを教えることはもちろん大切だが、その前に、そのスキルを使うためのマインドセット・心の在り方・意識が大切であると信じて研修を構成しているやり方に、何らかの希望が見えてきた。

どんなに時間が限られていても、「人が育つ」に直結する研修ができるようになりたい。

今年の後半も、それに挑戦できるチャンスをいくつも頂いている。

その1つ1つを大切に、自分の掲げている理想に近づくように取り組んでいこう。

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